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"マタギの魂"といわれるナガサ。名工の技を受け継ぐ4代目、西根登さんが1本1本丹精込めて作っています。
マタギナガサ(木柄)
26,000円(税込) 〜 43,000円(税込)
各オプションの詳細情報
サイズ
9寸5分(約29cm)8寸(約24cm)7寸(約21cm)6寸(約18cm)4寸5分(約14cm)
マタギナガサ(木柄)
26,000円(税込) 〜 43,000円(税込)
ただ今、制作者の事情により受付を中止しております。再開となりましたら、当ショップにてお知らせいたします。
※こちらの商品はマタギナガサ(木柄)のページです。フクロナガサ(筒状の柄)はこちらです!
※商品は、在庫がない場合、受注生産になりますので制作に3週間ほどのお時間をいただく場合があります。
※オンラインショップ価格となりますので、店頭販売と価格が異なります。

西根(にしね)打刃物(うちはもの)製作所は、内陸線「荒瀬駅」近くの国道沿いにぽつんと佇んでいます。
ここはかつて、全国でも屈指の鍛冶師・3代目「西根(にしね)正剛(まさたけ)」、西根稔さんの工場(こうば)でした

当時のままに残された工場(こうば)の壁や黒板には、連絡先や日付などがびっしりと書かれています。殴り書きと言ってもいいようなその筆跡が、目の回る忙しさだった当時を物語っています。

「今でも、全国からいろんな方がお見えになるの。うちの人が繋いでくれたご縁ですね」
稔さんの奥様、西根誠子さんは目を細めます。

現在、誠子さんが代表を務める西根打刃物製作所には、伝説の鍛冶師「西根正剛」のナガサを求めて、全国から注文が入ります。アウトドア用のサバイバルナイフなど、今でこそ用途は多種多様ですが、本来ナガサとはマタギの道具のひとつでした。

マタギの生死を分けることもあるナガサは “マタギの魂” とも言われ、特に西根流のナガサは、切れ味、機能、実用性を追求して作られています。先代の稔さんがマタギと一緒に山に入り、時に自らの生死をかけて熊と対峙する中で完成させました。現在は名工の技を受け継ぐ4代目、西根登さんが1本1本丹精込めて作っています。

誠子さんが奥から取り出してきた「袋山刀(フクロナガサ)」と「又鬼山刀(マタギナガサ)」はずっしりと重く、鈍い光をぎらりと放ち、まるで生きているような存在感です。中には魔除けのために購入する人もいるとか。



「闘病している友人に贈りたい」という注文に、先代は1本のナガサを丁寧に仕上げ、大安の日を選んで名入れをしました。誠子さんが手紙を添えて送ったところ、後日病気が治ったとお礼が届いたそうです。

ナガサが病気を治したわけではないけれど、心を強くしたのかしらね。
この刃物は人の心に届く刃物なのかなと思っています」


今でも誠子さんのもとには、先代の刃物にまつわる思い出や感謝の便りが届きます。

「うちの人は『切れる刃物は世の中にはいっぱいあるけども、この刃物はそういう刃物とは違うんだ』と、よく言っていましたね。私はその時は意味がわからなかったけれど、今になってお客さんにその意味を教えてもらっているんです」

誠子さんが、大切に飾ってあるナガサを見せてくれました。
稔さんの真剣な姿は今でもそのナガサに刻み込まれています。
刃物が繋いだ縁と、先代の心が生き続ける場所を、誠子さんはマタギの里で守り続けています。